ジャガーについて
1948 JAGUAR MkⅣ 3-1/2 LITRE SALOON
法政大学が所有する英国製のクラシックカー。
基本設計は戦前のものであるが、この個体は第二次世界大戦後の1948年に製造された。
1966年に「美々薬局」の藤沢臣明氏より自動車部に寄贈され、今年で製造から75年となる。
名前の通り排気量は3.5L、サルーンとはいわゆるセダンのこと。4人乗りの高級車である。
単なる高級車だけでなく、このジャガーはスポーツモデルとしての性格も含んでいたようである。
エンジンは3,500cc直列六気筒、トランスミッションは4速マニュアルトランスミッションで、当時の車としては珍しく2~4速にはシンクロメッシュが装備されている。
ただ1速にはシンクロがないため、発進の際はギアと対話しながらギアに入れなければならない。
そんなジャガーであるが、自動車部に寄贈されてから僅か2年の間で経年劣化が急速に進み、遂には廃車状態になってしまった。
整備されることなく放置されているジャガーを見かねた自動車部OB会が、1979年にフルレストアを施しジャガーは見事復活を遂げた。
その後何度も陸運局に通ってナンバーを取得。
驚くべきことに現在でもジャガーは公道を走ることが可能である。
1980年、法政大学創立100周年を記念して自動車部
OB会から法政大学にジャガーが寄贈された。
2018年、東京六大学野球優勝パレードではパレードの先頭を務めた。現在に至るまで、自動車部の現役部員が日常整備を行って状態を維持している。
2023年3月には俳優でタレントの堺正章氏のご厚意でClassic Car Larry Super Museumにご招待いただいた。
OBと現役が一体となって意気揚々と整備を行い、シガーソケットやETC車載器まで取り付け、前日は快調な走りを見せたものの、当日になってディストリビューターが故障。
観衆の前を優雅に走り抜けるジャガーの姿は幻となってしまった。現在復旧に向けて整備中。